「慰安婦」問題への誠実な対応を求めます

 6月議会には、「日本軍『慰安婦』問題への誠実な対応を求める請願」が新日本婦人の会鳥取県本部(山内淳子会長)から提出されました。請願は、日本政府に「河野談話」の内容を誠実に実行し、被害女性の名誉と尊厳を守り、真摯な対応を要請することを求めるものでした。無所属の松本議員と共産党の定岡・安田が紹介議員となりましたが、審査を付託された総務民教委員会では採択・不採択・趣旨採択・継続審議の意見がいずれも過半数となりませんでした。本会議で私と松本議員がそれぞれ請願採択を求めて討論をしましたが、本会議でも採択・趣旨採択・継続審議とも過半数にならず、結果、請願は不採択となりました。

 私の討論の内容は以下の通り(省略あり)

 日本政府は、1993年8月4日、河野談話によって、日本軍「慰安婦」についての政府の見解を明らかにしました。河野談話は、戦時中広く長きにわたって慰安所と慰安婦が存在し、旧日本軍が関与していたこと、慰安婦の募集は軍の要請により行われるものが主だったこと、慰安所では強制使役のもと痛ましい生活を送られたことなどの事実認定を述べた上で、従軍慰安婦へのおわびと反省を表明しています。さらに、歴史研究、歴史教育を通じて、この問題を記憶に止め同じ過ちを繰り返さないことも表明しています。

  政府は過日「河野談話」の検証結果に関する報告書を国会に提出しました。菅官房長官が「河野談話を継承する、談話の見直しは行わない」と表明し、河野談話が正しいものであったことが証明されました。

  当時の政府が勧告と水面下で綿密に文言調整した経緯が明らかになりましたが、それは日本による調査の事実関係を歪めない範囲でなんの問題もありませんでした。多くの元慰安婦がおられる韓国政府に対して、どのような表現にすれば元慰安婦にお詫びの意が伝わるだろうかと相談した結果、文言調整となったのは当然ではないでしょうか。

  また、元慰安婦への聞き取り調査で裏付け調査を行わなかったことや、慰安婦募集の際の強制性を示す資料がなかったことを根拠に強制性を否定することはできません。戦時中当時日本軍の統治下にあった地域の慰安所に、どのような形であってもひとたび連れてこられれば、監禁拘束され、性奴隷状態、逃げれば殺されるかもしれない状態になるというのにどうして強制性を認められないと言えるでしょうか。

 日本軍将兵の証言や手記にも強制性を語っているものがあります。水木しげる先生も、著書の中で慰安婦の事を書き、「彼女たちは徴兵されて無理矢理つれてこられて、兵隊と同じような劣悪な待遇なので、みるからにかわいそうな気がした。」と振り返っておられます。

 そして恥と非難とあらゆる困難を乗り越えて名乗り出ておられる元慰安婦の証言が重要なのは言うまでもありません。5月末から6月2日にかけて、第12回日本軍慰安婦問題アジア連帯会議が開催され、韓国、インドネシア、フィリピンから6人の元慰安婦が来日したとのことです。来日した元慰安婦の証言だけでも、慰安婦にさせられた経過や慰安所の状態や慰安婦であった期間は様々ですが、彼女たちは被害にあった当時、9歳から15歳です。韓国の当時14歳だった元慰安婦は、日本人に脅されて軍服工場で働くことにした結果、到着したのは慰安所だった、アジア諸国を転々とし、5年間性奴隷とされたと言います。現代はもちろん戦争のない日本ですが、私自身こんな目にあったら、私の子どもたちが同じ目にあったらと思うと、胸が張り裂けそうです。

 私達は、これから先も世界の何処にもこのようなことがあってはならないと胸を張って言うために、この歴史的事実を認め継承していかなければなりません。歴史を学ばず、事実から目をそむけていては、未来は開かれません。

 政府は、従軍慰安婦制度が旧日本軍による性奴隷という犯罪であったことを認め、将来過ちを繰り返さないため歴史研究や歴史教育を続けるべきです。そして、今回の検証結果の報告を喜ばしく思っていない国々ともさらに対話を深め、高齢になる元慰安婦の苦痛をどうやって和らげるのか各国政府と共に知恵を絞ることが急務ではないでしょうか。

 河野談話を堅持し誠実に遂行することで、被害女性の名誉と尊厳の回復を行うよう国に求める請願へご賛同をお願い致しまして、討論を終わります。

 

 湯梨浜町、伯耆町の両議会では、同じ請願を採択し、国への意見書提出を可決しました。湯梨浜町は全会一致だったそうです。

 

 

 ちなみに、市民団体等からの陳情や請願は本会議で常任委員会に審査が付託されます。陳情や請願の採択を求めても常任委員会で不採択や趣旨採択が多数になれば、不採択あるいは趣旨採択という委員会報告になります。本会議最終日にこの委員会報告に対して賛成の議員が起立をします。「委員会報告に反対」ということが続くと「なんでも反対」と誤解されるかもしれませんが、市民の皆さんの願いに対しては逆に賛成している場合の方が多いんですよね。ああ、ややこしや。

 

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コメント: 1
  • #1

    鳥取県西部町村議会議員 (木曜日, 30 3月 2017 12:13)

    失礼します。
    事実と少し違うのでコメントさせていただきます。

    伯耆町では「日本軍『慰安婦』問題への誠実な対応を求める請願」は不採択でしたよ。
    紹介議員が付託委員会の委員長で、さらに、その方が請願原案に対し賛成討論をしたので誤解を招いたかもしれませんが。

    http://www.kensakusystem.jp/houki/cgi-bin3/ResultFrame.exe

    伯耆町議会の議事録、確認できますかね??